2022/09/06 13:50


 GALNERYUSのギタリスト、SYU氏が製作するハンドメイド・エフェクターをROCK ECHOESで販売させていただいておりますが、その製作までの過程や、どのようにしてエフェクター制作の道に入り込んだのかをオーナー自身がどうしても知りたくなりまして、いきなり独占インタビューを敢行させていただきました! 意外な一面やアーティストとしての感性がエフェクターにも移るのだと感心した次第です。実にマニアックな世界ですので、楽器がわからない人には理解不能なところがありましたらスミマセン!(笑)素晴らしい内容ですので前編と後編に分けてお送りしていきたいと思います! なお、質問に関してはオーナーが聞きたいことを聞いておりますのでご勘弁ください(苦笑)

今日は納品ありがとうございました!(笑) では早速ですが・・・質問行きます!!
Q1:自分でエフェクターを作ろうと思ったきかっけって何だったんですか?

SYU(S):ハイ!よろしくお願いします。当初僕はBOSSのSD-1を使用してまして、そのSD-1をモディファイしようと思ったのが始まりなんです。最初はモディファイと言うよりコンデンサを一個変えるとか、オペアンプは何を使っているのかとか勉強していったんです。色々とやっていくうちに変更するパーツが多くなっていき、これだったらイチから自分で作った方が良いのではと言う考えに行きついた訳なんです。

最初は何台ものSD-1を犠牲にしました(笑)。ハンダ付けを取る時にハンダゴテの使い方も慣れていないので基盤を焼いてしまったり、配線ケーブルを何度も曲げたりするので断線したり、基盤に穴を開けちゃったりとそれはもうホント苦労しましたね!

Q2:ではそのエフェクターを組み立てる技術や知識はどこで学んだんですか?

S:イイこと聞いてくれました!最初はネットで調べてやってましたがかなり限界があったので、僕のシグネチャーエフェクターを出しているVELOCITYの担当の方に相談し、配線のノウハウ、パーツの選び方、ケースの選び方まで細かく教えてもらったんです。この方がいなければ今はないといっても過言ではないですね~!


Q3:一番最初に自分の力で作り上げたエフェクターは何ですか?

S:これは覚えてます!ブースターですね。Z.VEX社のSuper Hard-Onっていうブースターのレプリカです。当時、気に入ってたブースターで、回路は凄くシンプルなんですけど、製作し易くするため、解りやすくかなりデカ目の基盤にして製作しました。いろいろと教えてもらった担当者の方に協力してもらい、自分の力で作った第1号というわけですね。エフェクターの製作本なども数冊購入し作りましたが、やはり一人では物凄く苦労したのを覚えてます。ただこの頃、自分としてはオーバードライヴが作りたかったんですがね(笑)。

面白いところとして、ただ一か所ミスったりしただけで全く音が出ないわけです。当たり前なのですが ”全て100点でないと完成しない” のが醍醐味でもありますね(笑)

Q4:自分でエフェクターを作ることで、自身のサウンドメイキングに対しての考え方に変化はありましたか?

S:基本、自宅で音作りをする時、エフェクターをつなげ、アンプシュミレーターに通し、ヘッドフォンを返して音を聞きますよね。それに対して “このエフェクターが合う” と言う選択が、自分で作り出すエフェクターによって選択枠が数段増えるのが最大の利点です! また、どういう音にしたいという欲求が、メッチャ深いところまで追求できるようになりましたね。これは自分にとってはホントに凄いことなんです。

普通、エフェクターを買った場合、そのエフェクターのコントロール内で音を作り、外部要因で音を良くするのはせいぜいケーブルを変えたりすることが限界だと思うんです。それが一個のエフェクター内部で音を ”自分好みの音に変える手法” を身に着ければ,サウンドメイキングは無限大のように自分は感じたんですネ~!


今回SYUさんにインタビューさせていただき、「音作り」に対してのこだわりは底知れないものと感じました。アーティストの方でもなかなかここまで自らやってしまう方はいない気がします。以前、SYUさんはカートレースが趣味でした。ここ数年前からエフェクター制作が趣味となり、今ではそれがサンドメイキングの一部と変化し、自身の音楽制作に欠かせない大きなWORKになったことは間違いないと思いました。「すべてが100点でないと完成しない!」という深い名言もいただきました!

次回、後編インタビューでは現行のシグネチャーモデルや新たなプロジェクトのことを聞いています。お楽しみに!!


【インフォメーション】

SYU AND YUHKINEN

 2022.9.11(日)
 at Shibuya La.mama

 OPEN 17:30 START 18:00
adv ¥4,500 door ¥5,000